"Re:Desining" of Satellite-based Remote Sensing

当研究室は持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)の達成に資するため、地球観測衛星のデータを利用した地球科学研究を"再デザイン"します。

大学教員のバックヤード(1)

大学教員のバックヤード(1)

 これまでのブログ投稿と趣向を少し変えて、永井が何を考えてラボ運営をしているかについて、少し裏側をお話ししますね。ちょうど鴨頭さんの動画でわかりやすいものがありました。多少キャラがうるさいですが(笑)、言わんとしていることはわかりやすいのでご覧ください。

 「自分でやった方が早い」っていうのが、学生さんと一緒に研究するときにも、あるあるなのです。この状態である限り、10人のメンバーで研究すれば1年間で10年分の仕事が進むよねー、と虫のいい話にならないです。従って、「自分でやった方が早い」から卒業するのが永井の目下の目標です。自分一人で20年かかるような仕事であっても、20人の学生さんがいる研究室であれば1年でやり切れる、そんなラボになれば素晴らしいですね。
 当ラボは現状、修士進学率が75%以上で、専門性の高い人材育成の素地ができつつあります。少し欲張りな話ですが、ラボで自分より優れたサイエンティストを育てるにはどうしたらいいかって話も、結局のところプロの目で学生観察して、絶妙なタイミングと最適な強さでの「承認」の言葉を出しまくるに尽きるんですよね。
 学生さんに高度な研究成果を要求するのであれば、とにかくリラックスした状態で思考してもらうことが重要。リラックスしてもらうためには「命令指示」ではなく「承認」です。「命令指示」を基軸にすると、言ったことしかやらなくなります。指導教員の「命令指示」システムを卒業した学生さんは好き勝手やり始めます。それでいいんです。自分で考える人間が育ちます。
 で、鴨さんの話に付け足すならば、モチベーションの根源が「自己承認欲求」から「自己表現欲求」に遷移していくと、指導者がいない環境でも自分で判断して環境や資源を調達して、一人で生きていけるようになります。

毎春出版されている早稲田の履修ガイド「マイルストーン」では光栄にも「放任主義」とのお言葉を、学生さんらから頂戴しています。このような教育心理学的な戦略の結果であるということ、合点がいけば嬉しいです。

nagy

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